いよいよ「そろそろ株やETFを始めてみようかな」と思った時、必ず必要になるのが証券口座の開設です。
いざ始めようとすると、
「どこの証券会社を使えばいいの?」
「日本の証券口座と何が違う?」
「そもそも何から始めればいい?」
と、意外と分からないことが出てきます。
でも、始め方そのものはそれほど難しくありません。
アメリカでは、FidelityやCharles Schwabなどの証券会社でBrokerage Account(通常の証券口座)を開き、銀行口座からお金を入れて株やETFを購入するのが一般的です。
ただ、すぐに証券口座を作る前に、勤務先に401(k)がある人は会社のマッチ制度も確認しておきたいところです。また、家賃や急な出費に備えるお金まで投資に回す必要はありません。
準備ができたら、まずは少額から。
「どの会社の株を買えばいいか分からない」という人なら、たくさんの企業にまとめて投資できるETFから知っていくのも分かりやすい方法です。
この記事では、アメリカで初めて証券口座を作る人向けに、証券会社の選び方から口座開設、入金、実際に株やETFを買うまでを順番に紹介していきます。
アメリカの証券口座では何ができる?
証券口座は、簡単に言えば「株やETFを買って持っておくための口座」です。
銀行口座がお給料を受け取ったり、生活費を置いておいたりする場所なら、証券口座は投資するお金を置いて、そこから株やETFを買う場所と考えると分かりやすいでしょう。
アメリカでは、一般的な証券口座をBrokerage Accountと呼びます。
たとえば銀行口座から$500を証券口座へ移して、そのお金でAppleの株やS&P500のETFを買う、といった使い方ができます。
証券会社によって違いはありますが、株やETFのほか、投資信託や債券などを購入することもできます。
普通の証券口座と401(k)・IRAは何が違う?
ここは最初に少し迷いやすいところです。
通常のBrokerage Accountは、基本的に「自分のお金で自由に投資するための口座」です。
株を売って利益が出たり、配当を受け取ったりすると、税金がかかることがあります。
一方、401(k)やIRAは老後のためのお金を準備する口座です。
税金面でメリットがある場合がありますが、年間に入れられる金額や引き出しなどにルールがあります。
勤務先に401(k)がある人は、まず会社がいくらか上乗せしてくれる「会社マッチ」があるか確認してみましょう。
そのうえで、
「老後のお金は401(k)やIRA、もっと自由に投資したいお金はBrokerage Account」
というように、目的に合わせて使い分けていくと分かりやすいです。
401(k)の仕組みや会社マッチについて詳しく知りたい方は、こちらの記事で分かりやすく解説しています。
👉 アメリカの401(k)とは?日本人向けに仕組み・会社マッチ・帰国時の扱いまでわかりやすく解説
証券口座を作る前に、ちょっとだけ準備
証券口座はすぐに作れますが、その前に一つ考えておきたいことがあります。
それは、
「毎月いくらなら、なくても生活に困らない?」
ということです。
株やETFは、買ったあとに値下がりすることもあります。
来月の家賃や学費、引っ越し代、車の修理代など、近いうちに使う予定のお金まで投資してしまうと、ちょうど相場が下がっているときに売らなければならないかもしれません。
たとえば、
「毎月$200なら、投資に回しても生活には影響しない」
ということであれば、まずは$200から始めればいいわけです。
最初から大きなお金を投資する必要はありません。
生活のためのお金と、将来のために育てていくお金を分けておく。
まずはこれくらいの考え方で十分です。
そのお金、いつ使う?
もう一つ考えておきたいのが、何のためのお金なのかです。
たとえば、2〜3年後に家を買うための頭金と、20〜30年先の老後資金では、同じ投資方法が合うとは限りません。
近いうちに使う予定のお金なら、株価が大きく下がったときに困ってしまいます。
反対に、老後資金のように長い期間をかけて準備するお金なら、毎日の株価を気にしすぎず、長い目で考えることもできます。
口座を作る前に、
「何のため?」
「いつ使う?」
「毎月いくらなら続けられる?」
この3つだけ考えておくと、投資を始めてから迷いにくくなります。
では、どの証券会社を選べばいい?
アメリカにはたくさんの証券会社があります。
初めてなら、Fidelity、Fisrtrade、Charles Schwab、Vanguardなどの名前を目にすることも多いでしょう。
ここで大切なのは、
「どこが一番いい?」
と考えすぎないことです。
まずは、自分が買いたい株やETFを扱っているか、銀行口座から簡単に入金できるか、スマホやパソコンの画面が使いやすいか、といったところを見てみましょう。
また、通常のBrokerage Accountだけでなく、将来的にIRAも使いたいなら、その証券会社でIRAを開けるか確認しておくと便利です。
一方で、証券会社は使いやすさだけでなく、取り扱い商品やサポート、IRAなど将来使いたい口座も含めて比較するとよいでしょう。
最近は若い世代を中心にRobinhood(ロビンフッド)が非常に人気があります。人気の理由の一つは、スマホアプリがシンプルで使いやすく、少額から株やETFを買いやすいことです。Fractional Shares(端株)にも対応しているため、「まずは$10、$50から投資してみたい」という初心者にも始めやすいサービスですのでお好みであれば是非使ってみてください。
ちなみに筆者はFirstradeをメイン口座、Robinhoodをサブ口座として利用しています。
初心者なら、このあたりをチェック
証券会社を比較するときは、次のようなポイントを見ておけば十分です。
- 口座開設に必要なものは何か
- 買いたい株やETFを扱っているか
- 銀行口座から簡単に入出金できるか
- 取引手数料などの費用はいくらか
- アプリやWebサイトが自分にとって使いやすいか
「手数料が一番安いから」という理由だけで決める必要もありません。
これから何年も使う可能性があるので、自分にとって分かりやすく、使いやすいことも大切です。
なお、日本の証券会社でアメリカ株を買うのと、アメリカに住みながら米国の証券会社で口座を作るのは別の話です。
この記事では、アメリカ在住者が米国の証券会社で口座を作るケースを中心に説明していきます。
証券口座を作って、実際にお金を入れてみよう
証券会社を決めたら、いよいよ口座開設です。
多くの証券会社では、オンラインで申し込みを進めることができます。
基本的には、名前、生年月日、アメリカの住所、連絡先、勤務先などを入力していきます。
本人確認のために、運転免許証や州発行のID、パスポートなどを求められることもあります。
また、SSNなどの税務情報を入力する画面も出てきます。
ここは少し難しく感じるかもしれませんが、分からない項目を適当に選ばないことが大切です。特に米国の税務上の居住者にあたるかどうかなど、判断できない項目があれば証券会社に確認しましょう。
口座ができたら銀行から入金
口座が開設できたら、次は普段使っているアメリカの銀行口座を登録します。
銀行口座から証券口座へお金を移し、そのお金で株やETFを買う、という流れです。
イメージとしては、
銀行口座 → 証券口座 → 株やETFを購入
これだけです。
最初から$1,000、$5,000と大きなお金を入れる必要はありません。
たとえば$100だけ入金して、実際に画面を触ってみるのもいいでしょう。
一度やってみると、
「なるほど、銀行からお金を移して、ここから株を買うのか」
と仕組みがかなり分かりやすくなります。
最初は金額よりも、入金して、買って、保有している商品を確認するところまで一度経験してみることが大切です。
実際に株やETFを買ってみよう
証券口座にお金が入ったら、いよいよ株やETFを購入できます。
といっても、やることはそれほど難しくありません。
まず、証券会社の検索画面で買いたい銘柄を探します。
アメリカでは、会社名だけでなくTicker Symbol(ティッカーシンボル)と呼ばれる短い記号を使って検索するのが一般的です。
たとえば、
- Apple → AAPL
- Microsoft → MSFT
- Vanguard S&P 500 ETF → VOO
という感じです。
最初はETFから見てみるのも分かりやすい
「Appleがいいのか、Microsoftがいいのか、それとも別の会社がいいのか……」
初めてだと、どの会社の株を買えばいいのか迷いますよね。
そんなときは、たくさんの会社にまとめて投資できるETFから見てみるのも一つの方法です。
たとえばS&P500に連動するETFなら、1本でアメリカの主要企業約500社に幅広く投資できます。
S&P500 ETFについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
👉 アメリカでS&P500に投資する方法|VOO・IVV・SPYの違いから買い方まで初心者向けに解説
1株買うお金がなくても大丈夫?
株やETFの価格を見て、
「1株が高すぎる!」
と思うこともあるかもしれません。
証券会社によっては**Fractional Shares(端株・少額投資)に対応していて、1株単位ではなく「$50分だけ」「$100分だけ」**という買い方ができます。
そのため、最初からまとまったお金を用意しなくても、少額から投資を始められる場合があります。
Market OrderとLimit Orderって何?
実際に購入しようとすると、Market OrderやLimit Orderという言葉が出てきます。
最初は少し難しそうに見えますが、基本はシンプルです。
**Market Order(成行注文)**は、そのときの市場価格で買う方法。
**Limit Order(指値注文)**は、「この価格以下なら買いたい」と自分で価格を決める方法です。
ただし、Market Orderは画面に表示されている価格と実際の購入価格が少し変わることがあり、Limit Orderは指定した価格にならなければ購入できません。
最初は、「Buyボタンを押せば終わり」ではなく、何株(またはいくら分)買うのか、どんな注文方法になっているのかを確認してから注文するクセをつけておくと安心です。
まとめ|まずは少額から証券口座を使ってみよう
アメリカで初めて証券口座を作るとなると、
「どの証券会社がいい?」
「何を買えばいい?」
「失敗したらどうしよう……」
と、最初はいろいろ迷うと思います。
でも、ここまで見てきたように、基本的な流れはそれほど難しくありません。
まずは生活費や急な出費に備えるお金を確保して、投資に回しても困らない金額を決めるところから始めましょう。
勤務先に401(k)がある人は、会社マッチがあるかも確認しておきたいところです。
そのうえで証券会社を選び、
口座を作る → 銀行から入金する → 株やETFを買ってみる
まずはこの流れを一度経験してみると、投資がぐっと身近になります。
最初から何千ドルも投資する必要はありません。
「まずは$100からやってみよう」
くらいでも十分です。
大切なのは、最初から完璧な証券会社や銘柄を選ぶことではなく、仕組みを理解しながら、自分の生活に無理のない金額で続けることです。
証券口座ができたら、次は「何を買うか」です。
ETFについてもう少し知りたい方はこちら👇
👉 アメリカ株ETFとは?初心者向けにVOO・VTI・QQQなど有名ETFもわかりやすく解説
S&P500から始めてみたい方はこちら👇
👉 アメリカでS&P500に投資する方法|VOO・IVV・SPYの違いから買い方まで初心者向けに解説

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