FSAとは?アメリカ会社員が知っておきたい医療費の節税制度【2026年版】

結論からいうと、FSAは医療費を税引前のお金で支払える制度です。

病院代、処方薬、歯科、メガネ、コンタクトなど、毎年ある程度の医療費を使う人なら節税につながる可能性があります。

ただし、FSAには「使い切れなかったお金を失う可能性がある」という大きな注意点があります。

そのため、上限まで入れるのではなく、1年間でほぼ確実に使う金額を入れるのが基本です。


FSAとは?

FSAは「Flexible Spending Account」の略です。

勤務先が提供する福利厚生制度の一つで、給与から一定額を積み立て、対象となる医療費の支払いに使います。

大きなメリットは、通常、税金が計算される前の給与からFSAへお金を入れられることです。

例えば年間$1,200をFSAに入れ、所得税や給与税を合わせた税率を仮に30%とすると、単純計算では約$360の税負担を抑えられます。

つまり、

どうせ払う医療費なら、FSAを使った方が節税できる可能性がある

ということです。


2026年のFSA上限はいくら?

2026年のHealth FSAは、従業員1人あたり年間最大$3,400まで給与から拠出できます。

ただし、勤務先がこれより低い上限を設定している場合もあるので、Open Enrollmentで確認してください。


一番重要なのは「使い切れる金額」を入れること

FSAには原則として、

Use it or lose it(使わなければ失う)

というルールがあります。

簡単に言えば、使わずに残ったお金を失う可能性があるということです。

ただし勤務先によっては、未使用残高を翌年に繰り越せる「carryover」や、翌年の一定期間まで使える「grace period」があります。

2026年は、勤務先の制度がcarryoverを採用している場合、最大$680まで翌年へ繰り越すことができます。

ただし、すべての会社が$680の繰り越しを認めているわけではありません。

Open Enrollmentでは、

  • FSAの年間上限
  • carryoverの有無
  • grace periodの有無
  • 申請期限

を確認しておきましょう。


FSAで何が買える?

代表的な対象費用には次のようなものがあります。

  • 病院の診察・治療
  • deductible、copay、coinsurance
  • 処方薬
  • 対象となる市販薬
  • 歯科治療
  • メガネ・コンタクトレンズ
  • 補聴器
  • 月経用品
  • 一部の医療用品

一方、一般的な健康維持目的のジム会費やサプリメントなどは通常対象になりません。医療目的など一定の条件を満たす場合は例外があります。

対象になるか迷った場合は、勤務先のFSA管理会社で確認しましょう。


FSAはいくら入れるべき?

初めてFSAを使うなら、前年に実際に使った医療費を確認するのがおすすめです。

例えば、

  • 処方薬:年間$240
  • コンタクト:$300
  • 歯科治療:$400

なら、年間約$940です。

この場合、FSAを$1,000前後に設定する考え方があります。

医療費がほとんどない人が、節税目的だけで$3,400を入れるのはおすすめできません。

「最大いくら入れられるか」ではなく、「確実にいくら使うか」から考えることが重要です。


FSAとHSAは何が違う?

FSAとよく比較されるのがHSA(Health Savings Account)です。

大きな違いは、残ったお金を翌年以降も持ち越せるかです。

FSAは基本的にその年の医療費に使う制度ですが、HSAのお金は原則として翌年以降も残り、自分の口座として持ち続けることができます。

👉【初心者向け】HSAとは?アメリカの医療費を節税できる口座をわかりやすく解説

ただし、HSAには加入条件があります。

また、通常のHealth FSAに加入すると、HSAへ拠出できなくなる場合があります。

HSA利用者は、FSAを申し込む前に勤務先のBenefits担当者へ確認しましょう。

歯科・眼科などに用途を限定したLimited Purpose FSAであれば、HSAと併用できる場合があります。


Open Enrollmentで確認すること

FSAを選ぶ前に、まず過去1年間の医療費を確認してみましょう。

そのうえで、

「来年、ほぼ確実に使う医療費はいくらか?」

を計算します。

その金額を基準にFSAを設定すれば、残高を余らせるリスクを抑えながら節税メリットを活用できます。

アメリカではFSA以外にも、税制優遇を使って将来のお金を準備できる制度があります。

👉 アメリカの401(k)とは?日本人向けに仕組み・会社マッチ・帰国時の扱いまでわかりやすく解説

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また、将来日本へ帰国する予定がある方は、アメリカで作った資産や銀行口座を日本へどう移すかも重要です。

👉 Wiseとは?アメリカ在住日本人向けに使い方・手数料・メリットをわかりやすく解説


まとめ

FSAは、どうせ支払う医療費を税引前のお金で支払うことで、税負担を抑えられる制度です。

2026年のHealth FSAの上限は$3,400です。

ただし、大切なのは上限まで入れることではありません。

「確実に使う医療費だけ入れる」

これがFSAで失敗しない一番のポイントです。

Open Enrollmentが始まったら、前年の医療費を確認して、自分に合ったFSA金額を計算してみましょう。

※この記事は2026年9月時点のIRS情報をもとにした一般的な情報です。勤務先のFSA制度によって条件が異なるため、実際の利用時はBenefits GuideやFSA管理会社の最新情報をご確認ください。

 

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