結論からいうと、アメリカから日本へ帰国するときに、銀行口座・クレジットカード・証券口座をすべて閉じる必要はありません。
むしろ、
「アメリカの銀行口座は残したほうがいい?」
「クレジットカードを解約するとクレジットスコアはどうなる?」
「証券口座の株はそのまま持っていて大丈夫?」
と悩む人のほうが多いと思います。
大切なのは、全部残す・全部閉じると決めるのではなく、
- 帰国後も米ドルを使う予定があるか
- 将来またアメリカに住む可能性があるか
- 株やETFを今後どうしたいか
を考えて、自分に必要な口座だけを残すことです。
ただし、金融機関によっては日本へ住所変更すると利用できるサービスが変わることがあります。
帰国前に一度整理しておきましょう。
アメリカから日本へ帰国するとき、まず何を残すか考えよう
帰国準備では、最初から口座を閉じる必要はありません。
まずは、
「日本へ帰ったあとも、この口座を使う理由があるか?」
を考えてみましょう。
例えば、
| 口座 | 残す理由の例 |
|---|---|
| 銀行口座 | 税金の還付、米ドルの受取、カード支払い |
| クレジットカード | 再渡米の可能性、信用履歴の維持 |
| 証券口座 | 米国株・ETFをそのまま保有したい |
| 401(k) | 老後資金として継続保有 |
| 不要な口座 | 特に使い道がなければ整理 |
帰国後にまったく使わない銀行口座を残しても、月額手数料がかかるだけになる場合があります。
反対に、帰国後にTax Returnの還付金やデポジットの返金が入る予定があるなら、銀行口座をすぐ閉じないほうが便利です。
アメリカの銀行口座は日本帰国後も残せる?
アメリカの銀行口座を日本帰国後も残せるかどうかは、銀行によって違います。
ここは、
「アメリカを離れたら必ず閉鎖」
とも、
「日本へ帰ってもそのまま使える」
とも一概には言えません。
帰国前に銀行へ、
- 日本へ住所変更しても口座を維持できるか
- 日本の住所を登録できるか
- 日本の電話番号を登録できるか
- 海外からオンラインバンキングを利用できるか
を確認しておきましょう。
古いアメリカ住所をそのまま使い続けるのはおすすめしません。
銀行から本人確認の手紙が届いたときに受け取れないなど、あとで面倒になる可能性があるからです。
帰国後の手数料にも注意
もう一つ忘れやすいのが月額手数料です。
アメリカのChecking Accountでは、
- 給与振込
- 最低残高
- 一定額以上の入金
などを条件に、月額手数料が無料になっていることがあります。
帰国すると給与振込がなくなり、それまで無料だった口座に手数料がかかり始めることもあります。
帰国前に、
「日本へ帰ったあと、この口座を維持するのに年間いくらかかるのか」
を確認しておきましょう。
日本からログインできる状態にしておこう
意外と重要なのが二段階認証です。
日本へ帰ってからログインしようとしたら、
「認証コードが解約済みのアメリカの電話番号に届く」
という状態になると面倒です。
帰国前に、
- 電話番号
- メールアドレス
- 認証アプリ
- パスワード
- セキュリティ質問
を一度確認しておきましょう。
特にアメリカの電話番号を解約する予定の人は、先に各金融機関のログイン方法を確認しておくことをおすすめします。
アメリカのクレジットカードは残したほうがいい?
これは人によります。
ただ、将来アメリカへ戻る可能性があるなら、年会費無料のクレジットカードを1枚程度残しておく選択肢はあります。
アメリカでは、クレジットカードを長く利用してきた履歴も信用情報の一部です。
特に、
- 数年後にアメリカへ戻る可能性がある
- 駐在や転勤の可能性がある
- アメリカで住宅や車のローンを使う可能性がある
という人なら、米国の信用履歴を完全に途切れさせないメリットがあります。
クレジットスコアの基本についてはこちらで詳しく説明しています。
👉アメリカのクレジットスコアとは?仕組み・何点なら良い?上げ方までを解説
👉アメリカのクレジットスコア700点は高い?750・800点との違いを日本人向けに解説
ただし、高い年会費を払い続ける必要はない
「信用履歴を残したいから」という理由だけで、年間数百ドルの年会費がかかるカードを維持する必要はありません。
年会費の高いカードなら、
- 解約する
- 年会費無料カードへProduct Changeできないか確認する
という方法もあります。
帰国後もカードを残す場合は、
- 年会費
- 海外住所への変更可否
- 更新カードの送付先
- 本人確認方法
も確認しておきましょう。
カードを残すなら少額利用+全額払いで十分
帰国後もカードを維持する場合、大きな買い物をする必要はありません。
例えば、
Netflixやオンラインサービスなどの少額決済を1つ設定し、AutoPayで毎月全額支払う。
このくらいでも管理はできます。
ただし、
「クレジットスコアを維持するために借金を残しておく」
必要はありません。
利息を払うメリットはないので、基本はStatement Balanceを毎月全額支払うのがおすすめです。
カードを閉じる場合は、
- 未決済額
- 返金予定
- サブスクリプション
- ポイント・マイル
- 年会費更新日
を確認してから解約しましょう。
証券口座は帰国前に必ず確認したい
銀行やクレジットカード以上に注意したいのが証券口座です。
アメリカの証券会社では、日本居住者になると、
- 新しく株を買えない
- 投資信託を買えない
- 一部サービスが使えない
- 口座自体の扱いが変わる
ことがあります。
証券会社によってルールが違うため、帰国前に必ず確認しましょう。
確認したいのは、
- 日本住所へ変更しても口座を維持できるか
- 保有している株やETFをそのまま持てるか
- 日本から売却できるか
- 配当金をどう受け取るか
- 他社へ移管できるか
です。
アメリカの証券口座の基本についてはこちら。
株やETFは帰国前に全部売ったほうがいい?
これは一律には言えません。
「日本へ帰るから全部売却」
と急いで決める必要はありません。
売却すると、
- Capital Gain
- Capital Loss
- 配当
- 米国のTax Return
- 日本側の税金
などが関係する可能性があります。
特に利益が大きく出ている株をまとめて売却すると、その年の税金にも影響します。
米国株の売却益や配当への税金についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
👉 アメリカで米国株に投資したら税金はいくら?売却益・配当・損失をわかりやすく解説
帰国前に売るか、帰国後も持つかは、
証券会社のルール+税金+自分の投資方針
の3つを見て判断するのがおすすめです。
401(k)は帰国するからといってすぐ引き出さなくてもいい
401(k)については、すでに別の記事で詳しく説明しているので、ここでは簡単に触れておきます。
日本へ帰国するからといって、401(k)を必ずすぐ現金化する必要はありません。
勤務先のプランによっては、
- そのまま401(k)に残す
- IRAへRolloverする
- 引き出す
などの選択肢があります。
ただし、年齢や受け取り方法によって税金や追加税が発生する可能性があります。
「帰国するから全部引き出そう」と急いで決めるより、まずプラン管理会社へ確認しましょう。
401(k)の日本帰国後の扱いについてはこちらで詳しくまとめています。
👉アメリカの401(k)は日本帰国後どうなる?日本での受け取り・税金・口座の扱いを解説
Social Securityも帰国前に確認しておこう
アメリカである程度長く働いた人なら、Social Securityも忘れずに確認しておきましょう。
条件を満たしていれば、日本へ帰国したあともSocial Securityを受け取れる場合があります。
帰国前に、
自分が現在何クレジット持っているのか
をSSAのアカウントで確認しておくと安心です。
Social Securityの受給条件、日本帰国後の受取方法、日米社会保障協定についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
👉 日本帰国後もアメリカのSocial Securityは受け取れる?受給条件・税金・注意点を解説
日本へお金を送る方法も考えておこう
帰国時には、
「アメリカの銀行口座のお金を全部日本へ送るのか」
も考える必要があります。
例えば、
- 生活費分だけ日本へ送る
- 米ドルの一部はアメリカ口座に残す
- 数回に分けて送る
など方法はいくつかあります。
アメリカから日本への送金方法の一つとしてWiseを使う方法もあります。
Wiseの使い方や手数料はこちらの記事でまとめています。
👉Wiseとは?アメリカ在住日本人向けに使い方・手数料・メリットをわかりやすく解説
為替レートによって受け取れる日本円は変わるため、帰国日=全額送金日と決める必要はありません。
自分が帰国後すぐ必要な日本円と、しばらく米ドルで持っておきたいお金を分けて考えると整理しやすくなります。
帰国後のTax Returnも忘れずに
日本へ帰国したあとでも、帰国した年のアメリカのTax Returnが必要になる場合があります。
そのため、
「もうアメリカを離れるから銀行口座も全部閉じよう」
と急ぐと、あとで少し面倒になることがあります。
例えば、
- Tax Refund
- 最後の給与
- デポジットの返金
- 株の配当
- 証券口座からの入金
などが帰国後に発生する可能性があります。
アメリカのTax Returnの基本についてはこちら。
👉アメリカの確定申告(Tax Return)とは?在米日本人向けにやり方・期限・必要書類を解説
最後の入金が終わるまでは、少なくとも1つ銀行口座を残しておくほうが便利なケースもあります。
帰国前にやっておきたいこと
最後に、帰国前に確認しておきたいことをまとめます。
- 銀行・カード・証券口座を一覧にする
- 日本帰国後も口座を維持できるか確認する
- 登録住所を日本住所へ変更できるか確認する
- アメリカの電話番号を解約する前に二段階認証を変更する
- 給与・家賃・公共料金・サブスクなどの自動引き落としを確認する
- Tax Refundや保証金など、帰国後に入金されるお金を確認する
- 不要なカードや銀行口座は残高・未決済を確認してから閉じる
- 証券口座の日本居住者向けルールを確認する
- 401(k)やSocial Securityのログイン情報を確認する
- W-2、1099、証券取引明細など必要な税務書類を保存する
できれば帰国直前ではなく、1〜2か月前から少しずつ確認しておくと楽です。
まとめ|全部閉じる必要はない。必要な口座だけ残そう
アメリカから日本へ帰国するとき、銀行口座・クレジットカード・証券口座を全部閉じる必要はありません。
大切なのは、
「帰国後もこの口座を使う理由があるか?」
を一つずつ考えることです。
例えば、
- 米ドルの入金予定がある → 銀行口座を残す
- 再渡米の可能性がある → クレジットカードを残す
- 米国株を保有している → 証券口座のルールを確認する
- 401(k)がある → 急いで現金化せず選択肢を確認する
と考えると整理しやすくなります。
帰国準備は、荷造りや引っ越しだけでもかなり忙しくなります。
金融関係は後回しにすると面倒になりやすいので、帰国日が決まったら少しずつ確認を始めておきましょう。
特に、
住所変更・電話番号・二段階認証
この3つはアメリカを出る前に確認しておくことをおすすめします。

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